コペルニクス的転回

絶望のあまり自殺しようと決心していた二人と話をした。

絶望:「もはや人生から何も期待できない」 

フランクルは、《 絶望=苦悩-意味 》という公式が成り立つという。「…意味の鉱脈を掘り当てるなら…苦悩に耐える力をももった者になる」(「意味への意志」p.42 

どうしたらこれからの人生に意味を見出すことができるか。

ここで必要なのは人生の意味についての問いの観点変更だ。「人生から何を期待できるか」という問いを180度転回して、「人生が何をわれわれに期待しているか」と問うことだ。「これから生きていくあなたの課題は何ですか?」と問われているのだ。その問いに答える、応答する、責任を負うことが求められている。

かけがえのない唯一性と一回性の意識、その自分を待っている、自分にしか果たすことができない具体的な課題、つまり「意味の鉱脈」を見つけることだ。それは、登山家が深い霧に迷い込み、疲労のため生命の危険にさらされていたとき、霧が晴れ遠くに避難小屋見え、急に元気を取り戻すのに似ている。(7月11日ブログ「霧が晴れて…」)